カリグラフィー(Calligraphy)はギリシャ語のカリグラフィアが由来であり、「美しい書き物」という意味があります。
ローマ帝国で発明されヨーロッパ 各地に広まったアルファベットは、ゴシック体、イタリック体などのベーシックな書体からフラクチャー体などの装飾的な書体まで、様々な書体が誕生していきました。
それら多様な書体の特徴を学び、自由に使いこなすための技術がカリグラフィーです。カリグラフィーは『西洋書道』とも呼ばれ、日本でも人気があります。
カリグラフィーの資格のみで生計を断てるのは難しいかもしれませんが、出版業界やデザイン業界など、文字を扱う仕事では、カリグラフィーの技術は潜在的な需要があります。
また個人の趣味としても人気の高い習い事なので、講師としてカルチャースクールで講師をしたり、自分で教室を開くことも可能です。
資格取得後も研鑽を積むことで、カリグラフィー作家としての道も夢ではないでしょう。
ここではカリグラフィーに関する人気の資格を徹底比較形式でご紹介します。
目次
人気 カリグラフィーデザイナー
カリグラフィーデザイナーは、日本インストラクター技術協会が主催する民間の認定資格です。
試験は年に6回、偶数月に行われます。受験資格は特にありませんので、誰でも自由に受験することができます。受験申し込みはインターネット上の受験申し込み専用ページから行い、在宅受験となります。
カリグラフィーデザイナーの試験では、カリグラフィーに必要な道具、練習方法や上達するためのコツ、カリグラフィー業界と専門用語に関する知識、アート作品の制作、カリグラフィーの歴史など、幅広い知識が必要となります。
資格取得後は、カリグラフィーデザイナーとしてカルチャースクールの講師として活動する他、自宅でカリグラフィーの教室を開いたり、出版業界、デザイン業界などで働くことも可能です。
飾り文字インストラクター
飾り文字インストラクター は、日本インストラクター技術協会が主催する民間資格です。
受験資格は特になく、誰でも受験することができます。インターネットで受験申し込みをし、在宅受験を受けます。試験は年に6回、偶数月に行われます。
飾り文字インストラクター の資格を取得することで、カリグラフィー書き方、フォントなどに関する知識を有していることが証明されます。
カリグラフィーのフォントであるイタリック体、ゴシック体、アンシャル体、ローマ大文字体、ブックハンド小文字体、フラクチャー体、カッパープレート体、ラスティック体の特徴や書き方といった知識を有していることが証明されます。
資格取得後は、飾り文字インストラクター として活躍でき、自宅やカルチャースクールなどで講師活動ができます。
公益財団法人 日本手芸普及協会(JHIA)のカリグラフィー講師資格
公益財団法人 日本手芸普及協会(JHIA)のカリグラフィー講師資格は、公益財団法人 日本手芸普及協会(JHIA)が認定する民間資格です。
認定試験は行われておらず、日本手芸普及協会が開催する『カリグラフィー講師養成講座』を終了することで取得できる資格です。
日本手芸普及協会の講座は「本科」「高等科」「講師科」「指導員」「師範」の5つのステップになっています。「本科」「高等科」「講師科」を終了し、日本手芸普及協会の講師会員に登録することで、カリグラフィー講師資格を取得できます。
「本科」は最短履修時間6か月(最短履修時間24時間以上)の入門的な講座です。
イタリック体・カッパープレート体それぞれの小文字・大文字の基礎をしっかり学びます。
「カリグラフィー 高等科」は、「本科」を終了した人が受講することができる講座です。
最短履修時間6か月(最短履修時間28時間以上)の中級者向けの内容となっています。
本科で学んだ基礎を元に、さらに文字のバリエーションを増やしていきます。イタリック体ではペン幅を変えてのカレンダー制作、平筆の装飾模様も学びます。新たにゴシック体の小文字・大文字の基礎を学び、カード作品の制作も行います。
「カリグラフィー 講師科」は、「カリグラフィー 高等科」を終了した人が受講できる講座です。
最短履修時間12か月(最短履修時間40時間以上)かけて、カリグラフィー講師になるために必要な知識と技術を学びます。
本科・高等科で学んだことを元に、さらに高度で応用的な内容を習得します。イタリック体・ゴシック体ではエンボスマーカー、カラーインク、マスケットインクなどについて学習し、課題作品の制作を行います。カッパープレート体では数字の書き方、傾斜について学び、課題作品の制作をします。
「本科」から「講師科」までの最短履修期間は2年以上かかります。
カリグラフィー講師資格を取得すると、「本科」、「高等科」の講師として活動できるようになります。
さらに上を目指す方は、「指導員養成講座」を受講することで、「カリグラフィー講師科」の指導員として活動できるようになります。また、「指導員養成講座」終了者のみが受講できる「カリグラフィー師範養成講座」と「指導者のためのアドバンスプログラム」を受講することで、最高位の「カリグラフィー師範」の資格取得ができます。